実業団バレー選手で培った人間力
大同特殊鋼のバレー部「レッドスター」の選手として、関連法人である宏潤会に入職しました。はじめは人事も兼ねた総務課に所属して、院内研修の運営担当としてスタートしました。そのうち人事部門(HRM)が独立し、なかでも評価などを行うセクションや採用担当とともに教育研修を担当するチームができたのです。
当法人には、病院の運営上全職員の履修が義務付けられた「医療安全」や「感染対策」といった全体研修、職種ごとの専門教育、さらにはビジネススキルやリーダーシップ、職員としての価値観・文化を醸成するための取り組みなど、幅広い学びの機会が整っています。私は、それらに関する既存プログラムの見直し、新しいプログラムの開発などを担当することになりました。
「人を育てる」という夢を叶える
教育研修部門のリーダーを任されたのは、ちょうどバレー部を引退することに決めた2023年の春でした。「若手の管理職登用」がうたわれ始めたときでしたが、自分の取り柄はバレーで鍛えた根性くらい。正直、驚きました。
実は教員になる夢を捨てきれていなかったのですが、「人を育てる」仕組みをつくるという新しいミッションに、自分を懸けてみようと思いました。学校教育と成人教育・生涯教育では視点が異なりますが、組織論やコーチングなど人財育成に関わるさまざまな知識を得るために、私自身がいろいろな本を読んだり、学校に行かせていただいたりして学んでいます。この法人の「人を育てる」取り組みは本気です。
その教育研修部門が、2024年にはさらに看護部の教育部門などと統合され、「D’s Academy」に名称変更、法人の本格的な教育機関として新しいフェーズに入りました。
人生100年時代の学びと成長の設計図を
当法人には、20代から60代までさまざまな世代のプロフェッショナルが活躍しています。基本的に医療職は、事務員以外は国家資格保有者ですが、その専門性の鍛え方には個人差があります。世代間の価値観や経験の差も大きく、コミュニケーション・ギャップが課題になることもあります。上の世代の経験を若い世代にどう継承していくのか。それを考えるために、私のような若輩者にも期待されたのかもしれません。一方で日々進歩する医療や社会情勢へ柔軟に対応ができるよう人財育成の側面からどのようなアプローチが出来るかも考えなければなりません。
だからこそ私は、一人ひとりのライフスタイルに合ったキャリア設計を支援し、長く安心して働ける環境づくりに力を注ぎたいと思っています。資格取得や専門研修受講などを幅広く支援し、キャリアカウンセリングなどにも力を入れていきたいと思っています。